20 成果が出なくて焦るきみへ。大事なことは、静かに育ってる

がんばっているのに、成果がちっとも見えない。まわりは前に進んでいるのに、自分だけ止まっている気がする。そんな焦り、あるよね。

こんにちは、クォッカです🐸

もし今、そんなふうに焦ってるなら、土を掘り返してばかりいた、一匹の子アナグマの話を聞いてほしいんだ。

結論から言うね。
いちばん大事なことは、たいてい、目に見えない静かなところで進んでる。芽が出ないその時間は、サボりじゃなくて、根を張ってる最中なんだ。

掘り返す子アナグマと、見えない根

子アナグマが、土を掘り返しては、また埋めて、をなんども繰り返していた。すぐそばでは、あとから芽を出した草が、もうすくすくと背をのばしている。

「おかしいなあ。ぼくのほうが先に竹の種をうえたのに、ぜんぜん芽が出ない。となりの草は、もうこんなに大きいのに」

「……もしかして、失敗しちゃったのかな?」

クォッカが、土をそっとおさえて、子アナグマの手を止めた。

「待って、掘り返さないで。この竹はね、今、いちばん大事な仕事をしてる真っ最中なんだ。地面の下で、根っこを、うんと広げてるところだよ」

「根っこ? でも、上には何も見えないよ」

「うん、見えない。でもね、“見えない”のと”止まってる”のは、ぜんぜん違うんだよ。

一斎は「すごいことは、静かな場所で起きる」と言った

二百年前の佐藤一斎が、こんな言葉を残してるんだ。静かに自然のいとなみを観察してみると、その大きな働きは、みんな「目立たない、静かなところ」で行われている、って。

【原文】静に造化の跡を観るに、皆其の事無き所に行わる
【よみがな】しずかにぞうかのあとをみるに、みなそのことなきところにおこなわる
【意味】自然のいとなみを静かに観察してみると、その偉大な働きはすべて、力むことも騒ぐこともない、静かなところで行われている。

花が咲くのも、木が育つのも、朝がくるのも、どれも音を立てて「今がんばってます!」ってアピールはしないよね。夜のあいだに、土の中で、こっそり進んでいる。子アナグマの竹の根っこと、まったく同じだ。いちばん大事な働きは、たいてい、目に見えないところで静かに起きてるんだ。

竹が一日で一メートル伸びる、その裏側

竹の話を、もう少しくわしく。竹は、地上に姿を見せる前に、地面の下で「地下茎」という根っこのネットワークを、うんと広げていくんだ。この地下茎は、1年で何メートルも伸びることもある。そこに、たっぷりエネルギーをためこんでいく。

そして、時が来ると。タケノコが地上に顔を出したあとの伸びかたが、すごいんだ。林野庁の記録によると、モウソウチクは1日で119センチ、マダケは121センチ伸びたことがあるという。1日で、きみの背より高くなる計算だよ。

でもね、その「1日で1メートル」を支えているのは、地上に何も見えなかったあいだの、地下の準備なんだ。根を広げずに、いきなりドンとは伸びられない。静かな時間は、サボりじゃない。あとで一気に伸びるための、仕込みの時間なんだよ。

変化は「線」じゃなく「段」でやってくる

ここで、知っておいてほしい”変化の形”がある。

ぼくらはつい、努力した分だけ、成果もまっすぐ右肩上がりに増えていく、と思いこんでる。だから「10やったのに、10ぶんの成果が出ない」と焦る。でも、ほんとうの変化は、まっすぐの線じゃないことが多いんだ。

しばらく「平ら」に見える時期が続いて、ある日とつぜん「段」をひとつ上がる。竹が、長い地下の時間のあとで一気に伸びるのと、同じだね。楽器も、勉強も、体づくりも、たいていこの形をしてる。

だから、いちばんもったいないのは、平らに見える時期に「これ、効いてないんじゃ」と思ってやめてしまうこと。その平らな時期こそ、じつは根を張ってる真っ最中なんだから。

「いつまで待てばいいの?」と不安なきみへ

とはいえ、こう思うよね。「じゃあ、いつまで待てばいいの?」「永遠に芽が出なかったら、ただの言い訳じゃない?」って。もっともな不安だよ。だから、大事な切り分けを2つ、渡すね。

ひとつめ。「静かに待つ」は、「何もしないでボーッと待つ」とは、まるで違うんだ。竹の根だって、水と日ざしがなければ育たない。目に見える成果は出なくても、水をやる手、つまり日々の小さな行動は、動かし続ける。ここが、育つ人と、ただ止まる人の分かれ道だよ。

ふたつめ。焦ってくると、毎日、土を掘り返して根っこを確認したくなる。でもそれ、じつは根を傷つけちゃうんだ。結果を毎日はかって、出た出ないで一喜一憂して、心をすり減らす。それが”掘り返し”だよ。見えないのは不安だけど、見えないまま水をやり続けられる人が、いちばん強い。

芽じゃなく、「水やり」を数えてみて

じゃあ、具体的にどうするか。焦りの正体は、たいてい「結果(芽)ばかりを見てること」なんだ。芽は、自分ではコントロールできない。いつ出るかは、竹が決めることだからね。

だから、数えるものを変えてみて。見るのは「今日、水をやれたか」。つまり、結果じゃなく、自分がやった小さな行動のほうを、カレンダーに◯していくんだ。1ページ書けたら◯、10分歩けたら◯、それでいい。芽が出たかどうかは、今日は気にしない。

一歩先の話をするね。この「◯を数える」を続けると、面白いことが起きる。焦りが、静かな自信に変わっていくんだ。「まだ芽は出てない。でも、水は毎日やれてる。なら、根はきっと伸びてる」。そう自分を信じられるようになる。それはもう、竹が地下で力をためてるのと、同じ状態だよ。

よくある質問

Q. どれくらい続ければ、成果って出るの?
A. 正直に言うね。竹に「あと何日で伸びます」がないみたいに、決まった日数はないんだ。でも一つだけ言えるのは、「水やりの◯」がたまるほど、根は確実に広がってるってこと。時期は選べないけど、備えはできる。

Q. まわりはどんどん成果を出してる。自分だけ遅い気がする。
A. それ、となりですぐ伸びた草を見て焦る子アナグマと、同じだよ。早く伸びる草もあれば、じっくり根を張る竹もある。伸びる速さと、伸びたあとの高さは、別ものなんだ。きみの種類の、きみのペースがあるよ。

Q. がんばってるのに全然だと、心が折れそう。
A. そういう時は、いったん芽から目を離していい。結果を見つめすぎると、だれだってしんどくなるものだから。もし気持ちの重さが長く続くようなら、信頼できる人や専門家に話してみるのも、ひとつの手だよ。

Q. 途中で「やり方が間違ってる」場合もあるよね?
A. いい問いだね。そこも切り分けよう。ずっと平らで不安なら、”水のやり方”、つまり方法を見直すのはあり。でも「芽が出ないから」と根そのものを掘り返す、つまり積み上げをゼロに戻すのは別。方法は調整していい、土台は守る、だよ。

関連して読みたい記事

「まだできない」は「これからできる」の途中なんだ、という話(#4)。見えない根の話と、地続きだよ。

それから、時間との付き合い方の話(#7)。焦りがつのる夜に、あわせて読んでみて。

おわりに

子アナグマの竹は、あのあとも、しばらく静かなままだった。でも土の下では、根が、しずかに、確実に広がっていた。そしてある春、だれよりも高く、まっすぐ空へのびていったんだ。

きみの毎日も、きっと同じだよ。今、目に見えなくても、いちばん大事なことは、静かなところでちゃんと進んでる。掘り返さずに、今日の水を、そっとやろうね。🐸🌱

出典:佐藤一斎『言志四録』より

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この記事を書いた人

私は主に、チャコが読み解いた星からのメッセージを聞き、そこにどんな意味があるのかを読み解き、みんなの人生に落とし込んでいくことをしています。
当たるか当たらないかの占いのような星読みにせず、運命があなたに何を求めているのかを読み解き、人生で起こる全ての出来事に意味を与え、これからの人生の指針となる星読みにするためにチャコと日々星を読んでおります。

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