#15 人からどう見られるか気になって疲れるあなたへ|自分の軸の取り戻し方

人にどう思われるかが、いつも気になる。SNSの反応に、一喜一憂してしまう。誰かに「すごい」と言われるために動いて、そして、なんだか、疲れている。そんな心当たりは、ないかな。

こんにちは、クォッカです🐸

もし思い当たるなら、いつのまにか「観客のため」に歌うようになった、子ウグイスの話を聞いてほしいんだ。

結論から言うね。人の目が気になるのは、きみが特別に弱いからじゃない。ごく自然な気持ちだ。でも、その「見せるため」が、動く理由のぜんぶになってしまうと、じつは、いちばん大事な、やっていて楽しい、という気持ちが、逃げていくんだ。誰も見ていなくても、自分が納得できるか。そこに軸を戻すと、心は、ふっと軽くなるんだよ🌱

いつのまにか「観客のため」に歌う子ウグイス

子ウグイスは、もともと、朝が気持ちよくて歌っていた。ただ、それだけだった。ある日、その歌を聞いた動物たちが、集まってきて、口々にほめてくれた。「上手だね」「すてき!」。子ウグイスは、うれしくなった。

それからだ。子ウグイスは、歌う前に、下を見るようになった。今日は、何匹、聞きに来てるかな。もっと集めたい。もっと、ほめられたい。歌は、だんだん「聞かせるため」のものに、なっていった。

そして、ある朝。切り株の観客席に、一匹しか、いなかった。

「……こんなに少ないなら、歌っても、意味ないや」

子ウグイスは、くちばしを閉じてしまった。そこへクォッカが、同じ枝に、そっととまった。そして、観客のほうじゃなく、昇りはじめた朝焼けの空を、指さした。

「ねえ。きみが、いちばん最初に歌ったのは、何匹、集まったから?」

「……ううん。ただ、朝が、気持ちよかったから」

「うん。きみの歌は、もともと、その朝のためのものだったんだ。誰も数えてなくても、きみが歌いたいなら、それで、じゅうぶんなんだよ」

人の目が気になるのは、自然なこと。SNSは、それを何倍にもする

まず、安心してほしい。人からどう見られるかが気になるのは、きみが弱いからでも、承認欲求が強すぎるからでもない。人は、群れで助け合って生きてきた動物だから、「まわりに認められたい」というのは、生きるために組みこまれた、ごく自然な気持ちなんだ。

ただ、今の時代は、その気持ちが、うんと刺激されやすい。SNSでは、「いいね」の数や、フォロワーの数で、他人からの評価が、はっきりした数字になって、目の前に並ぶ。昔なら、気にせずにすんだ「何匹、聞きに来たか」を、四六時中、数えられるようになってしまった。子ウグイスが観客の数を数えはじめたように、わたしたちも、気づけば数字を数えている。だから、疲れて当たり前なんだ。きみのせいじゃない。

「見せるため」にやると、楽しさが逃げていく

ここに、とても大事な、心のしくみがある。心理学者のエドワード・デシが、1971年に、こんな実験をした。もともとパズルを楽しんでいた人たちを二つに分けて、片方には「解けたら報酬」をあげ、もう片方には何もあげなかった。

しばらくして、自由時間にどうなったか。報酬をもらっていたグループのほうが、パズルに触れる時間が、減っていたんだ。これを「アンダーマイニング効果」という。ほめられたり、報酬をもらったりすると、いつのまにか、「楽しいからやる」が、「評価をもらうためにやる」に、すり替わる。すると、本来の目的だったはずの「楽しさ」が、手段に格下げされて、しぼんでいくんだ。子ウグイスが、観客のために歌いはじめたとたん、歌う喜びを見失ったのは、まさにこれ。「見せるため」は、じつは、いちばん楽しさを逃がす動機なんだよ。

他人のものさしは、いつも借りもので、返さなきゃいけない

もう一つ、理屈で考えても、はっきりしていることがある。「他人の評価」を、自分の軸にすると、その軸は、いつまでも、きみのものにならない、ということだ。

いいねの数も、人の機嫌も、その日の空気も、ぜんぶ、きみにはコントロールできない。同じことをしても、たくさん反応がある日もあれば、しーんとしている日もある。他人のものさしは、借りもののようなもので、いつも、相手に握られている。だから、それを軸にしているかぎり、きみの心は、他人の手の中で、一喜一憂し続けることになる。子ウグイスが、観客一匹で歌えなくなったのは、歌う理由を、自分の外に、預けてしまっていたからなんだ。自分の納得という、自分で握れるものさしを持っている人だけが、その揺れから、降りられる。

二百年前の一斎も、「人に示す念は要らぬ」と言った

この「見せるためじゃなく、自分の納得で」という話。二百年前の日本の学者、佐藤一斎も、はっきり言い残している。『言志四録』の一節がこれ。

【原文】
凡そ事を作すには、須らく天に事うるの心有るを要すべし。人に示すの念有るを要せず。

【よみがな】
およそことをなすには、すべからくてんにつかうるのこころあるをようすべし。ひとにしめすのねんあるをようせず。

【意味】
何かをするときは、天に対して恥じない心を持つべきで、人に見せて誇るための気持ちでやってはいけない、ということ。

「天に事う」というのは、大げさに聞こえるかもしれないけど、要するに、「自分が心から納得できるか」を、いちばん上に置く、ということだ。そして、「人に示すの念」、つまり「見せて、ほめられたい」という気持ちを、動機の主役にはしない。子ウグイスが、朝のために歌っていたときのように。二百年前から、人が疲れる場所も、心が軽くなる場所も、じつは同じだったんだね。

「認められたいと思うのは、悪いことなの?」と思ったきみへ

こう思う人もいるよね。「じゃあ、認められたいと思うのは、いけないこと? 人にほめられたら、うれしいし、励みにもなるのに」。うん、その気持ちは、とても大切だ。ここは、切り分けをはっきりさせておきたい。

認められたい、という気持ちは、悪くない。人からの、心のこもった言葉は、内側のやる気を、もっと燃やしてくれることもある(これは「エンハンシング効果」と呼ばれる)。だから、評価を、まるごと捨てなさい、という話じゃないんだ。大事なのは、順番。「自分が納得できるか」を主役に、「人に認められたら、うれしいな」を、そのおまけに置く。この順番なら、評価は、きみを支える追い風になる。逆にしてしまうと、評価は、きみを振り回す向かい風になる。同じ「認められたい」でも、主役か、おまけか。そこが、疲れる人と、軽い人の、分かれ目なんだ。

何かする前に、「誰も見てなくても、やりたい?」と聞く

具体的な一歩を、一つ。何かをやろうとするとき、あるいは、SNSに何かを上げようとするとき。その前に、心の中で、一度だけ、こう聞いてみて。「これ、もし誰にも見せられないとしても、わたしは、やりたい?」。

「やりたい」なら、それは、きみの軸から出た行動だ。自信を持っていい。「うーん、見せられないなら、べつに……」なら、それは、少し「見せるため」に寄っているサインかもしれない。やめる必要はないけど、気づいておくだけで、振り回され方が、変わってくる。

そして、一歩先の話をするね。ためしに、一つだけ、「誰にも見せない」でやってみるのを、おすすめしたいんだ。誰にも上げない写真を撮る。誰にも言わずに、何かをつくる。子ウグイスが、また、朝のためだけに歌ったように。すると、思い出すはずだ。あれ、これ、見せなくても、こんなに楽しかったんだ、って。その感覚こそが、きみの、いちばん揺るがない軸なんだよ🍀

気になる問いに、いくつか答えておくね

Q. 承認欲求が強い自分が、いやになります。
A. 承認欲求は、生きるために備わった自然な気持ちで、なくすものでも、恥じるものでもないんだ。強いこと自体は、悪くない。大事なのは、それを主役にせず、自分の納得を、一つ上に置くこと。欲求を、消そうとしなくて大丈夫。

Q. がんばって上げた投稿の反応が悪いと、ひどく落ち込みます。
A. その落ち込みは、軸が、外に置かれているサインかもしれない。反応は、きみにはコントロールできないものだから、そこに軸を預けると、必ず揺れる。「自分は、これをやれて満足だったか」を、先に自分に聞いてあげて。反応は、そのあとの、おまけにしよう。

Q. でも、認められないと、続ける意味が感じられません。
A. その気持ちも、自然だよ。ただ、子ウグイスのように、「もともと、なんで始めたんだっけ」を思い出してみて。始めたときは、たいてい、認められる前だったはず。その、いちばん最初の「やりたい」に、もう一度、火をつけるのが近道なんだ。

こんな日は、こっちの話も

もし「見せるため以前に、そもそも自分の本音がわからない」なら、「自分の気持ちがわからないあなたへ」の話が近いかもしれない。逆に「見られてないと、手を抜いてしまう」なら、反対側の「誰も見ていないと手を抜いてしまうあなたへ」をどうぞ。きみの“今”に近いほうから、読んでみて。

おわりに

子ウグイスの歌は、もともと、観客のためじゃなかった。

ただ、朝が気持ちよくて、歌いたかった。それだけで、じゅうぶんだったんだ。人に見せるためだけに動くと、いちばん大事な「楽しい」が、静かに逃げていく。だから、たまには、誰も数えていない朝に、自分のためだけに、歌ってみて。その歌がいちばん、きみを、軽くしてくれるから🐸🌱

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この記事を書いた人

私は主に、チャコが読み解いた星からのメッセージを聞き、そこにどんな意味があるのかを読み解き、みんなの人生に落とし込んでいくことをしています。
当たるか当たらないかの占いのような星読みにせず、運命があなたに何を求めているのかを読み解き、人生で起こる全ての出来事に意味を与え、これからの人生の指針となる星読みにするためにチャコと日々星を読んでおります。

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