#3 人には優しいのに自分に厳しいあなたへ|自分を大切にする考え方

人が失敗したら「気にしないで」と言えるのに、自分が同じ失敗をすると「なんでできないの」と責めてしまう。そんな、優しさの向け先が、自分にだけ届かない癖はないかな。

こんにちは、クォッカです🐸

もし心当たりがあるなら、みんなにスープを配り続ける、おかあさんグマの話を聞いてほしいんだ。

結論から言うね。人にあたたかく接するのは、すてきな才能だよ。でも、その優しさを、自分にだけ向け忘れている人が、とても多いんだ。自分を後回しにし続けると、優しさをそそぐ井戸は、いつか枯れてしまう。人にやさしく、そして自分にもやさしく。その両方がそろって、はじめて優しさは長続きするんだよ🌱

自分のスープだけ冷ましてしまう、おかあさんグマ

森のカフェのおかあさんグマは、いつもみんなにやさしかった。疲れたお客さんにはあたたかいスープを、泣いている子にはそっと毛布を。朝から晩まで、みんなのために動きまわっていた。

でも、ふと気づくと、おかあさんグマ自身のスープだけが、湯気も立てずに、冷たくなっていた。

「わたしは、あとでいいの。みんなが先」

そこへクォッカが、まだあたたかい一杯を持って、そっと隣に座った。

「ねえ、おかあさん。もし目の前に、きみみたいにがんばって、へとへとの子がいたら、なんて声をかける?」

「……よくがんばったね、少し休みなさいって、言うわ」

「その言葉、今日は自分にも言ってあげて。きみがみんなに配ってるやさしさを、きみだけ、受け取れてないよ」

おかあさんグマは、しばらく黙って、それから、あたたかいスープを両手で包んだ。自分のために飲む一杯は、少しだけ、しょっぱい味がした。

優しい人ほど自分に厳しいのは、痛みに敏感だからだ

やさしい人は、他人の疲れやつらさに、とても敏感だ。だから、誰かがしんどそうにしていると、すぐに気づいて、手を差しのべる。おかあさんグマが、みんなの不調にすぐスープを出せたようにね。

ところが、その敏感なセンサーを自分に向けると、なぜか急に厳しくなる。「これくらいで弱音を吐くな」「もっとやれるはず」と、自分にだけ強く当たってしまう。これは、心が弱いんじゃない。むしろ責任感が強い人ほど、こうなりやすいんだ。人の痛みには気づけるのに、自分の痛みだけ「まだ大丈夫」と数えないでいる。その積み重ねが、井戸を、少しずつ干上がらせていく。

自分に優しくするのは、甘えとは別ものだ

こう思う人もいるよね。「自分に優しくしたら、ただの甘えになって、ダメになりそう」。ここは、はっきり切り分けたい。大事なところだ。

自分を甘やかすのは、つらいことから逃げること。でも、自分に思いやりを向けるのは、つらさをちゃんと認めたうえで、もう一度立ち上がる力をチャージすることなんだ。この二つは、まるで違う。心理学者のクリスティン・ネフは、この「自分への思いやり」を「セルフ・コンパッション」と呼んで、研究してきた。失敗したとき、自分を責めるより、親友にかけるような優しい言葉を自分にもかけるほうが、立ち直る力(レジリエンス)が高くなる、と分かっている。つまり、自分にやさしくできる人ほど、じつは折れにくく、長く走れるんだ。おかあさんグマが自分のスープを飲めたなら、明日もまた、みんなに配れる。

一杯のスープは、飲まないと、次を配れない

なぜ「自分にも」が大事なのか。理屈で考えても、ちゃんと筋が通っている。

コップが空っぽのままでは、人に注げない。井戸が枯れたら、誰にも水をあげられない。自分を満たすことは、わがままなんかじゃなくて、まわりに優しくし続けるための、土台なんだ。おかあさんグマが倒れてしまったら、いちばん困るのは、スープを楽しみにしていたお客さんたちだよね。だから、自分の一杯を飲むことは、めぐりめぐって、人への優しさにもつながっている。自分を大切にすることと、人を大切にすることは、反対じゃなくて、地続きなんだ。

二百年前の一斎も、「順番」を語っていた

この「人へのやさしさ」と「自分への向き合い方」。二百年前の日本の学者、佐藤一斎も、両方をセットで語っている。『言志四録』の一節がこれ。

【原文】
春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら粛む。

【よみがな】
しゅんぷうをもってひとにせっし、しゅうそうをもってみずからつつしむ。

【意味】
春のあたたかい風のように人にやさしく接し、秋の霜のように自分のことはきちんと律しなさい、ということ。

ここで大事なのは、「秋霜」を「自分を責める」と読みちがえないことだ。これは、自分をいじめろ、という意味じゃない。自分のことを、なあなあにせず、きちんと大切に整えなさい、という意味なんだ。人にはあたたかく、自分にはていねいに。この順番を、逆にしないでいてほしい。人に厳しく、自分に甘い。それがいちばん、品を欠くから。

「よくがんばったね」を、親友じゃなく自分に言う

具体的な一歩を、一つ。自分を責めそうになったら、一度立ち止まって、こう問いかけてみて。「もし大切な親友が、今のわたしと同じ状況だったら、なんて声をかけるだろう」。

きっと、「そんなに自分を責めないで」「よくやってるよ」と言うはずだ。その言葉を、そっくりそのまま、自分にも向けてあげよう。おかあさんグマが、みんなにかけていた言葉を、自分にも言えたようにね。

そして、一歩先の話をするね。これは、一度やって終わり、じゃないんだ。長年、自分にだけ厳しくしてきた癖は、すぐには消えない。でも、「あ、今、自分に厳しくしてるな」と気づけるだけで、もう半分は変わっている。責める声が聞こえたら、まず自分のぶんの、あたたかい一杯から。それを、くり返していけばいいんだよ🍀

気になる問いに、いくつか答えておくね

Q. 自分に優しくすると、成長が止まりませんか?
A. 逆なんだ。自分を責めると人は萎縮するけど、思いやりを向けると、挑戦する余力が生まれる。優しさは、成長のブレーキじゃなくて、燃料なんだよ。

Q. 自分を大切にするのが、なんだか申し訳なく感じます。
A. 自分を満たすのは、わがままじゃないんだ。コップが満ちて初めて、あふれた分を人に注げる。きみを大切にすることは、まわりへの優しさにも、ちゃんとつながっているよ。

Q. どうしても、自分にだけ厳しくしてしまいます。
A. 長年の癖だから、すぐ変わらなくて大丈夫。まずは「今、自分に厳しくしているな」と気づくだけでいい。気づくことが、変化のいちばんの一歩なんだ。

こんな日は、こっちの話も

もし「自分に厳しくして、休むことにも罪悪感がある」なら、「休むことに罪悪感があるあなたへ」の話が近いかもしれない。逆に「自分を責めて、考えすぎて疲れてしまう」なら、「考えすぎて疲れるあなたへ」をどうぞ。きみの“今”に近いほうから、読んでみて。

おわりに

きみは、たくさんの人に、あたたかいスープを配ってきた。

今日は、その一杯を、自分のためにも注いであげよう。冷めてしまう前に。きみが、きみにやさしくできたとき、その優しさは、まわりにもっと、やわらかく広がっていくから🐸🌱

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この記事を書いた人

私は主に、チャコが読み解いた星からのメッセージを聞き、そこにどんな意味があるのかを読み解き、みんなの人生に落とし込んでいくことをしています。
当たるか当たらないかの占いのような星読みにせず、運命があなたに何を求めているのかを読み解き、人生で起こる全ての出来事に意味を与え、これからの人生の指針となる星読みにするためにチャコと日々星を読んでおります。

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