#2 先が見えなくて不安なときへ|心が軽くなる考え方と今夜できる一歩

この先どうなるんだろう。そう考え出すと、暗い道の前で立ちすくむみたいに、体がこわばって、眠れなくなる。そんな夜を、過ごしていないかな。

こんにちは、クォッカです🐸

もし心当たりがあるなら、夜の一本道の前で動けなくなった、子うさぎの話を聞いてほしいんだ。

結論から言うね。不安になるのは、見えない未来を「ぜんぶ」照らそうとしているからなんだ。でも、道の終わりまで見えなくていい。今夜できる小さな一つ、その一歩ぶんだけ照らせれば、人はちゃんと前に進める。二百年前の日本にも、「暗い夜は、一つの灯りだけを頼りに歩けばいい」という言葉が、残されているよ🌱

一本道の前で立ちすくむ、子うさぎ

夜の森のはずれで、子うさぎが、一本の暗い道の前に立ちすくんでいた。おうちは、この道の先。でも、その先はまっくらで、どこまで続いているのか、何が待っているのか、まるで見えない。

「こんな真っ暗な道、ぜんぶ渡りきれるわけないよ……」

子うさぎは、その場から一歩も動けずに、震えていた。そこへ、クォッカが手のひらに一匹のホタルをのせて、そっと歩いてきた。となりにはピヨもいる。クォッカは、道の先を照らそうとはしなかった。かわりに、子うさぎの足元だけを、ホタルの光でぽうっと照らした。

「道の終わりは、見えなくていいんだよ。次の一歩ぶんだけ、見えていれば」

子うさぎがおそるおそる一歩進むと、ホタルの光も、一緒に一歩ぶん先へ進んだ。また、次の一歩ぶんだけ、道が明るくなる。

そうしているうちに、子うさぎは、いつのまにか歩き出していた。ゴールは、最後まで見えないままだった。でも、足元だけは、いつもちゃんと明るかった。

「わからない」を、脳は“危険”とまちがえる

先が見えないと苦しくなるのは、きみの心が弱いからじゃない。脳が、そういうふうにできているからなんだ。

わたしたちの脳には「扁桃体」という、危険を知らせる火災報知器みたいな部分がある。この扁桃体は、「先がどうなるか分からない」という不確実な状態を、大きな脅威として受け取る性質を持っている。だから、未来が見えないと、報知器がわんわん鳴って、心がざわつく。子うさぎが暗い道の前で固まったのも、この報知器のしわざだ。暗さそのものより、「見えないこと」を、脳は怖がるんだよ。

全部を照らそうとするから、暗さが大きく見える

不安な夜、わたしたちはつい、道の終わりまで全部を見通そうとする。「来年は?」「もし失敗したら?」と、まだ来てもいない未来を、一気に照らそうとするんだ。

でも、真っ暗な道を丸ごと照らせるライトなんて、誰も持っていない。持っていない光で全部を照らそうとするから、見えない部分ばかりが大きく見えて、こわくなる。子うさぎが「ぜんぶ渡りきれるわけない」と言ったのは、道の全部を一度に見ようとしたからだ。大切なのは、照らす範囲を、思いっきり小さくすること。ホタル一匹ぶん、次の一歩ぶんでいい。それだけで、心はずいぶん軽くなる。

手元の一つに集中すると、報知器は静かになる

その報知器の音を鎮めてくれるのが、脳の「前頭前野」という、理性のブレーキ役だ。そして、この理性が働きやすくなるコツがある。「自分にコントロールできること」に、目を向けることだ。

未来がどうなるかは、コントロールできない。でも、今夜どう過ごすか、明日まず何をするかは、きみが決められる。心理学者のアルバート・バンデューラは、人は「自分にもできた」という小さな成功体験を通してしか、前向きさを取り戻せない、と示している。これを「自己効力感」という。子うさぎが一歩進めたことで、次の一歩が軽くなったよね。あれがまさに、それなんだ。手のひらのホタルとは、コントロールできない未来を手放して、コントロールできる今日の一手に集中する、ということなんだよ。

二百年前の一斎も、「一燈を頼め」と言った

この「先を見通そうとせず、手元の一つに集中する」という知恵。二百年前の日本の学者、佐藤一斎も、同じことを言い残している。『言志四録』の一節がこれ。

【原文】
一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ、只だ一燈を頼め。

【よみがな】
いっとうをさげてあんやをゆく。あんやをうれうることなかれ、ただいっとうをたのめ。

【意味】
暗い夜道は、一つの灯りを手に提げて進めばいい。暗さを嘆くのではなく、ただその一つの灯りだけを頼りにしなさい、ということ。

「暗夜を憂うること勿れ」。つまり、「見えない暗さのほうを、嘆くな」と言っているんだ。見えないものを心配するより、手元の小さな光を信じよう、と。子うさぎのホタルは、まさにこの「一燈」だったんだね。

「見えないのに進むなんて、無責任じゃない?」と思ったきみへ

こう思う人もいるよね。「先を考えずに、目の前だけ見て進むなんて、行き当たりばったりで無責任じゃないの?」。うん、大事な問いだ。ここも、切り分けが要る。

計画を立てるのは、大切なことだ。問題なのは「考えること」じゃなくて、「答えの出ない未来を、ぐるぐる心配し続けること」なんだ。一度考えて、今夜の一手を決めたら、そこから先の見えない部分は、いったん手放していい。それは無責任じゃなくて、いちばん現実的なやり方だよ。子うさぎだって、道の全部を計画してから歩き出したわけじゃない。次の一歩を照らして、進みながら、次を照らした。それでちゃんと、家に着いたんだ。

今夜は、頭の中の暗い道を、紙に書き出す

具体的な、今夜からできることを一つ。不安が渦巻いて眠れないときは、それを頭の中に置いたままにしないで、紙に全部書き出してみよう。書き出すだけで、報知器の音は少し小さくなる。

そして、その中から「自分にコントロールできること」を、一つだけ選んで、丸をつける。残りは、いったん今夜は考えない。丸をつけた一つを、明日の朝いちばんにやってみる。それだけでいい。

そして、一歩先の話をするね。いちばん大事なのは、「全部を照らそう」とする癖を、手放すことなんだ。全部を見ようとするたびに、暗さは大きくなる。でも、次の一歩に光を当てるたびに、道は続いていく。大きな不安は、小さな一歩には勝てない。ゴールは、見えないままでいい。足元だけ、照らしていこう🍀

気になる問いに、いくつか答えておくね

Q. 考えないようにしようとするほど、余計に不安になります。
A. 「考えない」は、じつはとても難しいんだ。無理に打ち消すより、紙に書き出して外に出すほうが効く。頭の中から一度おろすと、報知器は静まりやすくなるよ。

Q. 小さな一歩なんかで、本当に状況が変わりますか?
A. 状況そのものより先に、まず「自分にもできた」という感覚が変わるんだ。その手ごたえが積み重なると、不安に押しつぶされにくい心になっていく。変化は、いつも小さな一歩の側から始まるよ。

Q. 不安で眠れない日が、ずっと続いています。
A. もし、その不安で眠れない日が長く続いて、日常がつらくなるほどなら、一人で抱え込まないでほしい。信頼できる人に話す、専門家に頼る。それも、ちゃんとした対処の一つなんだ。

こんな夜は、こっちの話も

もし「先の不安というより、頭の中で心配がぐるぐるして止まらない」なら、「考えすぎて疲れるあなたへ」の話が近いかもしれない。逆に「不安で動けないというより、変わりたいのに動けない」なら、「変わりたいのに動けないあなたへ」をどうぞ。きみの“今夜”に近いほうから、読んでみて。

おわりに

先が見えない夜は、誰にでもある。

そんな夜は、道の終わりを探すのをやめて、足元のホタルを見つめてみよう。今夜できる、たった一つ。その一歩ぶんの光さえあれば、きみはちゃんと歩いていける。ゴールは、見えないままでも、大丈夫だから🐸🌱

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この記事を書いた人

私は主に、チャコが読み解いた星からのメッセージを聞き、そこにどんな意味があるのかを読み解き、みんなの人生に落とし込んでいくことをしています。
当たるか当たらないかの占いのような星読みにせず、運命があなたに何を求めているのかを読み解き、人生で起こる全ての出来事に意味を与え、これからの人生の指針となる星読みにするためにチャコと日々星を読んでおります。

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