#8 休むことに罪悪感があるあなたへ|“休息はサボりじゃない”という話

休むことに罪悪感があるあなたへ|「休む=サボり」ではない理由

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カテゴリ:クォッカの優しい相談室 > 言志四録に学ぶ

こんにちは、クォッカです🐸

「少し休んだら?」と言われて、「いや、休んだら怠けてる気がして……」と答えてしまう。もし、そんな心当たりがあるなら、一張りの弓を手にした、子チャッコの話から始めさせて。

結論から言うね。休むことは、サボりじゃなくて、弓の弦を“ゆるめる”ことなんだ。ずっと張りっぱなしの弓は、いつか弦が切れて、弾力を失って、一本の矢も飛ばせなくなる。ちゃんとゆるめて休ませた弓ほど、いざというとき、しっかり引いて、遠くまで飛ばせる。今のきみに足りないのは、頑張る力じゃなくて、上手に“ゆるめる”力なのかもしれないよ🌱

休めない子チャッコと、一張りの弓

子チャッコは、朝からずっと動きっぱなしだった。みんなのお手伝いをして、片づけをして、次の準備をして。もうくたくたなのに、足を止めようとしない。

「子チャッコ、少し休もう。ずっと走りっぱなしだよ」

「でも……休んだら、怠けてる気がして。まだ、やれることがあるのに」

クォッカは、そばに立てかけてあった弓を手に取った。弦は、ぴんと張りつめたままだ。

「この弓、ずっと弦を張りっぱなしにしてたら、どうなると思う?」

「……弦が、切れちゃう?」

「そう。それか、弓そのものが、だんだん弾力をなくして、へたっちゃう。だから弓を使う人は、射たあとは弦をゆるめて、休ませてやるんだ」

クォッカは、弦をつまんで、ふっと力を抜いてみせた。

「休むっていうのは、この“ゆるめる”時間なんだよ。ちゃんとゆるめて休ませた弓ほど、次にまた、しっかり引いて、遠くへ飛ばせるんだ」

子チャッコは、しばらく弓を見つめて、それからそっと、腰をおろした。となりのハンモックでは、ピヨがとっくに、ぐうぐう眠っていた。

「休む」は止まることじゃなくて、弦を“ゆるめる”ことなんだ

弓は、矢を放ったら、弦をゆるめて休ませる。この「ゆるめる」という時間があるから、弓は弾力を保って、次もまた、しっかり飛ばせるんだ。

休息も、これと同じ。ソファでぼんやりしている時間は、なまけているんじゃなくて、張りつめた弦をゆるめて、弾力を取り戻している時間なんだよ。逆に、一度もゆるめずに張りっぱなしにした弓は、どうなると思う?弦が切れるか、弓がへたって、遠くへ飛ばす力そのものを失ってしまう。だから、ゆるめること、つまり休むことに、罪悪感を感じる必要なんて、どこにもないんだ。

張りっぱなしも、ゆるみっぱなしも、同じ“偏り”だと二百年前の人は言った

この「張ると、ゆるめる。両方いる」という話。二百年前の日本の学者、佐藤一斎も、ずばり言い当てている。『言志四録』の一節がこれ。

【原文】
静を好み動を厭うを懦という。動を好み静を厭うを躁という。

【よみがな】
せいをこのみどうをいとうをだという。どうをこのみせいをいとうをそうという。

【意味】
じっとしてばかりで動くのを嫌がるのを「懦(だ/臆病)」、動きたがって落ち着けないのを「躁(そう/そわそわ)」という。どちらかに偏らず、止まる力と動く力の両方が大切だ、ということ。

弓にあてはめると、よく分かる。ずっとゆるめっぱなしで、一度も引かない弓は「懦」。動くのをこわがって、何も飛ばせない。逆に、ずっと張りっぱなしで、一度もゆるめない弓は「躁」。休むのをこわがって、いつか弦が切れる。一斎が戒めたのは、その両方の偏りなんだ。要るのは、引いて放って、ゆるめて休む、というリズム。今のきみに足りないのが“ゆるめる”側なら、堂々とゆるめていいんだよ。

ゆるめているあいだ、脳はいちばん忙しい

「弦をゆるめる=何もしていない」と思われがちだけど、これも正確じゃない。ゆるめている間こそ、きみの脳は、こっそり大仕事をしている。

眠っている間、脳はその日の記憶を整理して、たまった疲れの元を片づけてくれる。さらに、ぼーっとしている時間には「デフォルト・モード・ネットワーク」という回路が働いて、バラバラだった情報をつなぎ、ひらめきを準備しているとも言われているんだ。弦をゆるめた弓が、静かに弾力を取り戻していくのと、そっくりだよね。

ただし、一つ注意。だらだらスマホで情報を浴び続けるのは、じつは“ゆるめているつもりで、まだ張っている”休み方なんだ。次から次に流れてくる情報を追うのは、弓を構えたまま指に力を入れ続けているのと同じ。弦は、ちっともゆるまない。本当にゆるめたいなら、いったんスマホを置く。それがいちばん、力の抜ける休み方だよ。

弓も、畑も、休ませるから、次に力を出せる

昔の弓の使い手は、弓を使わないときは、かならず弦をはずして、休ませておいた。張りっぱなしにすると、木がくせづいて、弾力が弱ってしまうからだ。これは、たとえ話じゃなくて、弓という道具の、本当の性質なんだ。

畑も同じ。昔の農家は、毎年おなじ畑を使い続けず、あえて一年“休ませる”ことをしていた。土を休ませないと、だんだんやせて、次の実りが減ってしまうからだ。弓も、畑も、そして人も、じつは同じ理屈で動いている。休ませることは、なまけじゃない。次にちゃんと力を出すための、いちばん賢い“手入れ”なんだよ。

「休んだら、置いていかれそう」と思ったきみへ

こう思う人もいるよね。「休んでる間に、まわりに差をつけられそうで怖い」。でも、思い出してほしい。張りっぱなしの弓は、いつか弦が切れる。切れた弓は、一本の矢も放てないんだ。

こまめにゆるめて、また引いて放つ人と、ゆるめるのをこわがって張り続けて、途中で弦が切れる人。長い目で見て、遠くまで矢を届けるのは、まちがいなく前者だよ。

それから、「怠けだと思われそう」という声にも答えておくね。休むと決めた休息と、逃げの先延ばしは、別ものなんだ。「次にしっかり引くために、今はゆるめる」と分かって休む人は、なまけてなんかいない。むしろ、いちばん戦略的に、弓を手入れしている人なんだよ。

上手にゆるめるコツは、“足す”より“減らす”

具体的な休み方を、一つ。だらだら何かを見続けるより、いったんスマホを置いて、静かにすること。空を見る。ゆっくり深呼吸する。休息は「何かを足す」んじゃなくて、「静かに減らす」こと。ゆるめる動きは、力を入れる動きじゃなくて、力を抜く動きなんだ。

そして、一歩先の話をするね。いちばんいいのは、弦が切れる限界まで張りつめてからゆるめるんじゃなくて、切れる前に、こまめにゆるめること。1日に数回、1〜5分でいい。意識して、ふっと肩の力を抜く。その小さな“ゆるめ”を挟める人が、結局いちばん折れずに、遠くまで飛ばし続けられるんだ🍀

気になる問いに、いくつか答えておくね

Q. 休むと、そのまま怠けぐせがつきそうで怖いです。
A. 意識してゆるめる人ほど、じつは切り替え上手なんだ。「次に引くために、今はゆるめる」と決めた休息は、怠けにはならないよ。逃げの休みと、手入れの休みは、ちゃんと別ものなんだ。

Q. 休んでも、頭の中がずっとぐるぐるして休まりません。
A. 横になるだけだと、脳は弓を構えたまま(張ったまま)のことがある。スマホを置く、深呼吸する、空を眺める。力を“減らす”休み方を試してみて。

Q. 休む時間が、そもそも取れません。
A. まとまった休みじゃなくて大丈夫。1日に数回、1〜5分だけ、そっと肩の力を抜く。その小さなゆるめを挟むだけでも、脳の疲れ方は、ずいぶん変わるよ。

こんな日は、こっちの話も

もし「考えすぎて、休んでも頭が休まらない」なら、「考えすぎて疲れるあなたへ」の話が助けになるかもしれない。逆に「休みすぎじゃなくて、変わりたいのに動けない」と感じるなら、「変わりたいのに動けないあなたへ」をどうぞ。きみの“今”に近いほうから読んでみて。

おわりに

張りつめていた弦は、いちど、ゆるめていい。

ゆるめるのは、なまけることじゃなくて、次にしっかり引いて、遠くへ放つための手入れなんだ。よく働く弓ほど、休ませる時間が要る。今日くらい、そっと弦をゆるめて、ハンモックから空を見上げても、いいんだよ🐸🌱

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この記事を書いた人

私は主に、チャコが読み解いた星からのメッセージを聞き、そこにどんな意味があるのかを読み解き、みんなの人生に落とし込んでいくことをしています。
当たるか当たらないかの占いのような星読みにせず、運命があなたに何を求めているのかを読み解き、人生で起こる全ての出来事に意味を与え、これからの人生の指針となる星読みにするためにチャコと日々星を読んでおります。

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