#5 自分の気持ちがわからないときへ|本音を見つける考え方

友だちの悩みには的確なことが言えるのに、いざ「じゃあ自分は、本当はどうしたいの」と問われると、言葉が出てこない。そんな、自分の心だけが見えなくなる感覚を、味わっていないかな。

こんにちは、クォッカです🐸

もし心当たりがあるなら、水辺で自分の顔を見つめた、子チャッコの話を聞いてほしいんだ。

結論から言うね。自分の本音がわからなくなるのは、きみが鈍いからじゃない。人はもともと、他人よりも、自分のことのほうが見えにくくできているんだ。でも、大丈夫。静かに立ち止まって問いかければ、本音は、ちゃんと顔を出してくれるよ🌱

水面にうつる、自分の顔

夕暮れの水辺で、子チャッコが、静かに水面を見つめていた。子チャッコは、森いちばんの相談役だ。悩んでいる子には的確な言葉を、迷っている子にはそっと背中を押す。みんなの気持ちを、ひと目で見抜いてしまう。

なのに、いざ自分のことになると、まるで分からなくなる。

「わたしは、本当は……どうしたいんだろう」

水面に映る自分の顔さえ、なんだかぼんやりして見えた。そこへクォッカが、となりに腰をおろした。

「不思議だよね。あんなに人の心は見えるのに、自分のことだけ、分からなくなる」

「うん……わたし、変なのかな」

「ううん。みんなそうだよ。自分は、いちばん近すぎて、いちばん見えにくいんだ。だから、たまにこうして立ち止まって、静かに聞いてあげるといい。ほんとは、どうしたい?って」

子チャッコは、水面をじっと見つめた。さざ波がおさまると、うつった顔が、少しだけ、はっきりして見えた気がした。

自分は、近すぎて見えない

他人のことは、少し離れた場所から眺められる。だから、意外とよく見える。子チャッコが、みんなの気持ちをひと目で見抜けたようにね。

でも、自分のことは、あまりに近すぎて、かえって全体像がつかめない。目のすぐ前に置いたものが、ぼやけて見えるのと、同じなんだ。それに加えて、「こうすべき」「こう思わなきゃ」という頭の声が大きいと、心のほんとうの声が、その下に隠れてしまう。だから、本音がわからないのは、無いんじゃなくて、聞こえにくくなっているだけ。水面が波立っていると、顔が映らないのと、同じことなんだ。

誰にでも、自分では見えない「窓」がある

これは、きみだけの弱点じゃない。人間みんなが持っている、自然な仕組みなんだ。それを、心理学のモデルが教えてくれる。

「ジョハリの窓」という考え方がある。これは、自分の心を四つの窓に分けて見るものだ。自分も他人も知っている面、自分だけが知っている面、そして「自分では気づいていないけれど、他人には見えている面」などがある。この「自分に見えない窓(盲点の窓)」は、誰にでもある。子チャッコほどの相談役でも、自分の水面はぼやけたよね。だからこそ、ときには信頼できる人の言葉が、自分を映す鏡になってくれることもあるんだ。

本音は「考える」より「感じる」に出る

自分の本音を探すとき、多くの人は、頭でいっしょうけんめい「考えよう」とする。でも、じつは、そこに落とし穴がある。

頭で考えると、どうしても「こうすべき」という正解探しになってしまう。すべき、で出した答えは、本音じゃなくて、義務のことが多いんだ。本音は、考えるより、感じるほうに出る。何をしているとホッとするか。何を見たとき、心がふっと動いたか。子チャッコが、頭でひねり出すのをやめて、静かに水面を見つめたとき、顔が少しはっきりしたよね。答えを探すより、心が反応した瞬間に、そっと気づいてあげる。そのほうが、本音に近いんだ。

二百年前の一斎も、「自らを知るは難し」と認めた

この「自分がいちばん分かりにくい」という真実。二百年前の日本の学者、佐藤一斎も、はっきり認めている。『言志四録』の一節がこれ。

【原文】
人を知るは難くして易く、自ら知るは易くして難し。

【よみがな】
ひとをしるはかたくしてやすく、みずからしるはやすくしてかたし。

【意味】
他人を理解するのは難しそうで意外とでき、自分を理解するのは簡単そうで、実はいちばん難しい、ということ。

「自分のことくらい、分かってる」と、つい思いがちだ。でも一斎は、それがいちばん難しいと言い切っている。つまり、自分の本音がわからない日があっても、それは変なことでも、ダメなことでもない。二百年前の賢い人でさえ、そう認めているんだから。安心して、ゆっくり探せばいいんだよ。

「相談すると、かえってわからなくなる」というきみへ

こう思う人もいるよね。「人に相談すると、いろんな意見をもらって、かえって自分がどうしたいか分からなくなる」。うん、これは、よく起こることだ。ここも、切り分けが大事なんだ。

人の意見は、あくまで「参考」であって、「答え」じゃない。他人の声で、自分の本音を上書きしてしまうと、迷子になる。信頼できる人の言葉は、さっきの「鏡」として使うといい。つまり、答えをもらうためじゃなく、その言葉を聞いて自分の心がどう動いたか、を見るために使うんだ。「そう言われて、なんかモヤッとした」なら、それは本音が「ちがう」と言っているサイン。最後に決めるのは、いつも、きみの水面なんだ。

今夜は、スマホを置いて、水面を静める

具体的な一歩を、一つ。本音は、にぎやかな場所では顔を出しにくい。次から次に情報が流れてくると、水面は、ずっと波立ったままだ。だから、少しだけ静かな時間をつくろう。

スマホを置いて、水辺をながめる子チャッコのように、自分と二人きりになる。そして、頭でなく、紙に書きながら、問いかけてみて。「わたしは、ほんとはどうしたい?」。正解を出さなくていい。書いているうちに、さざ波がおさまるように、本音がぽつりと顔を出す瞬間が、きっとくる。

そして、一歩先の話をするね。大事なのは、本音を「今すぐ」見つけようと、あせらないことなんだ。あせるほど、水面は波立つ。分からない時期があってもいい。静かに問いかけながら、心が動いた瞬間を、少しずつメモしていく。その積み重ねが、いつのまにか、きみの輪郭をはっきりさせてくれるから🍀

気になる問いに、いくつか答えておくね

Q. 考えても考えても、自分のしたいことが分かりません。
A. 「考える」より「感じる」がヒントになるんだ。何をしているとホッとするか、何に心が動くか。頭で答えを探すより、心が反応した瞬間をメモしてみて。

Q. 自分の気持ちが分からないのは、問題ですか?
A. いいや、とても自然なことなんだ。自分は、近すぎて見えにくいもの。分からない時期があっても大丈夫。焦らず、少しずつ問いかけていこう。

Q. 本音がわかっても、それを選ぶ勇気が出ません。
A. まずは、気づけただけで大きな一歩なんだ。選ぶのは、そのあとでいい。本音を知ることと、動くことは、別の段階。今日は、見つけるところまでで、十分だよ。

こんな日は、こっちの話も

もし「本音はわかったのに、変わりたいのに動けない」なら、「変わりたいのに動けないあなたへ」の話が近いかもしれない。逆に「自分の気持ちより、頭が考えすぎで休まらない」なら、「考えすぎて疲れるあなたへ」をどうぞ。きみの“今”に近いほうから、読んでみて。

おわりに

自分の心は、いちばん近いのに、いちばん遠い。

だから、たまには立ち止まって、静かに聞いてあげよう。「ほんとは、どうしたい?」って。さざ波がおさまれば、水面の顔は、少しずつはっきりしてくる。きみの本音は、ちゃんと、きみの中にあるから🐸🌱

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この記事を書いた人

私は主に、チャコが読み解いた星からのメッセージを聞き、そこにどんな意味があるのかを読み解き、みんなの人生に落とし込んでいくことをしています。
当たるか当たらないかの占いのような星読みにせず、運命があなたに何を求めているのかを読み解き、人生で起こる全ての出来事に意味を与え、これからの人生の指針となる星読みにするためにチャコと日々星を読んでおります。

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